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Yushiro Tamura

本城直季 (un)real utopia 展覧会

レポート2021.01.11
2020年11月7日(土)に開幕した「本城直季 (un)real utopia 」の展示の様子をご紹介します。市原湖畔美術館は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、1月9日(土)より臨時休館させていただくことになりました。それに伴い、2021年1月24日(日)までの会期を予定していた本展覧会は、1月8日(金)をもって、閉幕いたしました。来館を楽しみにされてた方々には、ご不便をおかけして申し訳ございません。以下のレポートでは、本城さんの言葉と展示風景の一部をご紹介します。少しでも展覧会を楽しんでいただけたら幸いです。

会場マップ

エントランスYuichiro Tamura

1 introduction

Yuichiro Tamura

大学4年から大学院生の間に、学校で大判フィルムカメラの機材を借りられることになった。今も同じカメラを買い直して撮影している。借りただけで使い方は、いちから自分で実践して覚えていった。人に教えられたり、教科書を見て覚えることが苦手な自分は、実践して動かして撮影していった。その時の過程で試行錯誤して撮影した写真の一部。
(中略)『small planet』ができるまでの過程が少し見えるかもしれない。

2 small planet

Yuichiro Tamura

自分たちの住んでいる広大な世界も、俯瞰すると小さな世界のように思えてくる。そこには人々の営みが見えてくる。
(中略)
僕たちが当たり前のように目にしている写真や絵画の風景が実はいくつもの目線を繋いだ視線の描写であり、画面の一部に焦点が合った写真は人が瞬間的に見た目線により近いのかもしれない。

3 kenya

Yuichiro Tamura

(前略)
都市はもちろん人が作り出した景色だと思っていたが、ケニアの草原の風景は自然や動物が作り出していることに気づいた。雨季と乾季によって草木が生え、それをまた草食動物が食べ尽くすことによって風景は絶えず変わっていることに。何か人工的な違和感を覚えた場所が実は動物の痕跡であった。

4 treasure box

Yuichiro Tamura

まるでオルゴールの宝石箱のように、宝塚のキラキラと輝く世界は人々を魅了する。
(中略)
人々は、今も変わらないそのオルゴールのような世界をそっと開けては閉じ、華やかな世界を夢見て生活しているのかもしれない。

5 tohoku 311

Yuichiro Tamura

記録としてでも撮影しようと思った作品。(中略)
街がなくなるということが、どういうことなのか。自分の目でも確かめたかった。(後略)

6 LIGHT HOUSE

Yuichiro Tamura

24時間営業のコンビニや本屋ができて真夜中に出かけることが当たり前のようになった。
(中略)
道路を照らす街灯がまるで映画のセットを照らす照明のようだ。自分が仮想空間や、映画のセットの中に住んでいるような錯覚に陥る。

7 small garden

Yuichiro Tamura

小学校の校庭の中では1年を通して色々なことが起こる。四季の移り変わり、様々な行事ごと。そこには私たちの世界の縮図があるようにも感じられる。遠くから聞こえる子どもたちの声は、現実から隔離されたある小さな理想郷のようにも感じられる。(後略)

8 daily photos

Yuichiro Tamura

学生の頃からずっと持ち歩いていたカメラ。気になったものを切り取っていた。写真の楽しさを教えてくれた。(後略)

9 industry

巨大な都市を維持して我々の生活を支えている工業地域や鉱業地帯。その産業地域は私たちの暮らしに多大な恩恵をもたらしているが、中の世界は容易に知ることができない。(後略)

10 play room

ホノルルや白馬、トマムといったリゾート地で自然と戯れる人々の様子を写したシリーズ。
(中略)
俯瞰すると大自然もまた箱庭のように見えてきて、そこで遊んでいる人々がまた愛らしくも見えてくる。

11 plastic nature

Yuichiro Tamura

(前略)
飛行機に乗って山を見下ろすと、一瞬はっとさせられる瞬間に出会うことがある。山の木々が幾何学模様に見えてきて、まるで何かの意思によって描かれたかのような美しさを感じる時だ。木々も一つ一つは個体だが、俯瞰するとその群生は群がっていて確固たる意志を持っているようにも見える。(後略)

Special: Ichihara Lakeside Museum

Yuichiro Tamura

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