大判カメラのアオリを利用して、都市の姿をジオラマのように撮影する独特の表現で知られる写真家・本城直季。
まるでミニチュアの世界のような感覚を想起させる作品は、この世界の実在と虚構を問いかけます。同時に、“まち”や“ひと”を被写体とした作品からは、人間の営みへの作家の温かく愛おしげな眼差しを感じることもできるでしょう。
本展は、2006年に第32回木村伊兵衛写真賞を受賞した「small planet」シリーズをはじめ、アフリカのサバンナを切り取った初公開シリーズ「kenya」や、住宅街の路地裏で長時間露光によって撮影された「LIGHT HOUSE」など約150点の作品を紹介。本城直季初の大規模個展として、これまでの仕事を通覧します。
加えて本展では、市原市を被写体とした本展のための特別な撮り下ろし作品も展示。写真家・本城直季の目を通して見る自らの“まち”の不思議をぜひご堪能ください。