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開催中

暗闇をくぐってみたら Part2 笹岡由梨子展「渦巻」

2026.07.18.Sat.

- 2026.09.23.Wed.

2026 年1 月~ 4 月の改修工事に伴う完全休館を経て、市原湖畔美術館は9 月まで部分開館のかたちで、作風の全く異なる2 組のアーティストによる劇場型の連続個展を開催します。

ミュージアムショップの奥にある秘密の入口をくぐり、真っ暗な闇を進むと、日常とは異なる世界が拡がっている。
展覧会に足を踏み入れた皆様を、不思議な異世界へと導きます。

竹内公太展に続く第二弾は、キャラクターや歌を軸に独自の物語空間を生み出す、注目のアーティスト・笹岡由梨子が登場します。高滝ダム建設により湖底に沈んだ村の住人たちの記録写真と、美術館の前身である「市原市 水と彫刻の丘」の基となった「水中彫刻公園」構想図。笹岡は、村人たちを自ら演じ、構想図に触発されながら、歌い、遊び、記憶を交わすことで、この土地に堆積する歴史を身体的・空間的経験へと変換します。湖畔の地に立ち現れる「あったかもしれない世界」を、ぜひご高覧ください。

出展作家:
Part2 笹岡由梨子

見どころ

笹岡由梨子《Polonia》2026 撮影:麥生田兵吾

■笹岡がかつての村人たちを演じ歌う新作ビデオ・インスタレーション

当館がその畔にたたずむ高滝湖。その底には、かつてダムの建設によって沈んだ110戸の村がありました。笹岡はそこに住んでいた住人へのインタビューや記録写真等、土地の記憶を手がかりに、新作ビデオ・インスタレーションを制作・発表します。
暗闇をくぐった先に現れる展示室で映し出されるのは、ビデオ作品《隣人》。映像では、ダム建設に伴い移住を余儀なくされた村人たちの当時の写真を参照するかたちで、笹岡自身が村人たちを演じ、自ら作詞作曲した歌を歌います。そこで展開されるのは、単なる失われた共同体の再現ではなく、写真という記録媒体に残された断片的な痕跡を身体表現とインスタレーションによって再構成したもう一つの地域史のすがたです。

笹岡由梨子《タイマツ》2026 撮影:麥生田兵吾

■地下空間に現出する「幻の“水と彫刻の丘”」

地下の展示空間には、美術館の前身である「市原市 水と彫刻の丘」の構想の基となった「水中彫刻公園」に触発されたインスタレーションが登場します。遊戯性と追悼性の両義性をあわせ持つ空間は、土地の歴史と現代美術の新たな関係性を提示するとともに、鑑賞者を“もう一つの湖畔の地”へと誘います。

プロフィール

撮影:来田猛

笹岡 由梨子(ささおか ゆりこ)

1988年、大阪府生まれ。現在、滋賀県拠点。2017年京都市立芸術大学大学院美術研究科博士(後期)課程メディア・アート領域満期退学。京都府文化賞奨励賞(2020年)、咲くやこの花賞(2020年)、Kyoto Art for Tomorrow 2019 ―京都府新鋭選抜展最優秀賞など、受賞多数。近年の主な展覧会に「笹岡由梨子のパラダイス・ダンジョン」滋賀県立美術館(2026年 滋賀)、「Animale」PHD Group (2025年 香港)、「プラカードのために」国立国際美術館(2025年 大阪)など。

基本情報

開館時間平日/10:00 〜 17:00 土曜・祝前日/9:30 〜 19:00 日曜・祝日/9:30 〜 18:00
最終入館は閉館時間 30 分前まで
休館日月曜日(祝日の場合は翌平日)
料金一般:800 ( 600 )円 / 大高生・65 歳以上:600( 400 )円
*()内は 20 名以上の団体料金。
*中学生以下無料・障がい者手帳をお持ちの方(または障害者手帳アプリ「ミライロID 」提示)とその介添者(1 名)は無料
主催市原湖畔美術館[指定管理者:(株)アートフロントギャラリー]