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次回開催

河口龍夫 関係ー無関係 湖畔にて

2026.10.17.Sat.

- 2026.12.20.Sun.

「関係」という概念を軸に、半世紀以上にわたり現代美術の最前線で思考と制作を重ねてきた日本を代表する現代美術家・河口龍夫。本展は、美術館の建築空間と湖畔という周辺環境に触発された新作と、房総のアトリエで制作された未発表作品を中心に展観いたします。昆虫から宇宙まで、ジュラ紀から現在まで――あらゆる存在と時間に向かいあう、1960年代より持続する河口の旺盛な創作欲とみずみずしい好奇心に導かれた作品世界をご高覧ください。

見どころ

〈関係―無関係・三角柱空間と内部の「こと」〉ドローイング 2026

美術館の建築空間と「湖畔」に触発された新作インスタレーション

河口龍夫は、当館を訪れ、ただちにこの場所固有(サイトスペシフィック)の作品展示を提案しました。湖を臨む展示室や個性的な建築空間は、作品の背景ではなく創作を導く存在として取り込まれ、風景や光、空間そのものが作品と静かに呼応します。そこから生まれる新たな関係性は、鑑賞者の身体や視線を作品へと結びつけ、この場所でしか体験できない空間を創出します。

〈 関係―無関係・脈拍 絵画 〉2025年~ 撮影:齋藤さだむ

房総のアトリエで育まれた未発表作品

河口は、身近な生命の営みや身体の変化、日々積み重なる時間に静かに眼差しを向け、それらを作品へと昇華してきました。房総のアトリエに訪れる生物が刻むそれぞれの生命の時間や、自らの身体が刻む一瞬の脈動が作品として立ち現れます。そこには、目の前にある小さな存在から、遥かな過去や未来へと続く時間へのまなざしがあります。半世紀以上にわたり衰えることのない創作欲と好奇心に導かれた現在の河口の作品世界をご覧いただきます。

ポートレート

半世紀にわたる河口の「関係」をめぐる思考の現在

河口は、1960年代より「関係」をめぐる思考を持続させ、探究してきました。本展はまた、「創造としての批評」により河口を長く導いた美術評論家 ・ 故 中原佑介氏(1931-2011)へのオマージュでもあります。生命や物質、時間と向き合い、そのあいだに生じる「関係」を問い続けてきた河口の持続する思考と、そこから広がり続ける表現の世界をご覧ください。

「関係」―「無関係」    

私はこの世界を知りたいと思い続けてきた。
私にとってこの世界を知る最もふさわしい方法は芸術の存在である。
芸術を通してこの世界を眺めると、この世界は 「 見えるもの 」 と「 見えないもの」 の総体として成り立っている。
ここにおいて「見えるもの」を「見えること」、「見えないもの」を「見えないこと」と言いかえるとき「見えること」は
「関係」の世界であり、「見えないこと」は「無関係」な世界として立ち現れる。
そして、「無関係」の思考はもう一つの創造における限りない自由を私にもたらしてくれている。          
                                                     河口龍夫

プロフィール

撮影:齋藤さだむ

河口 龍夫(かわぐち たつお)[1940年、兵庫県生まれ]

多摩美術大学絵画科卒業。1960年代より国内外で活躍。「見えるもの」「見えないもの」、そしてそれらの関係性をテーマに創作活動を続けている。筑波大学ほかで多くの後進を育てる。現在は千葉県長生村のアトリエを拠点に制作を続けている。
主な受賞に第15回日本現代藝術振興賞(2008年)、第58回毎日芸術賞(2017年)など。主な国際展に「第10回日本国際美術展 1970 人間と物質〈東京ビエンナーレ〉」(1970年、東京都美術館ほか)、「Magiciens de la Terre(大地の魔術師)」(1989年、ポンピドゥー・センターほか)、「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」(2003年より継続参加)。主な個展に「関係ー河口龍夫」(1997年、千葉市美術館)、「河口龍夫ー見えないものと見えるもの」(2007年、兵庫県立美術館・名古屋市美術館同時期開催)、「河口龍夫展 言葉・時間・生命」(2009年、東京国立近代美術館)など。

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基本情報

開館時間平日/10:00 〜 17:00 土曜・祝前日/9:30 〜 19:00 日曜・祝日/9:30 〜 18:00
最終入館は閉館時間 30 分前まで
休館日月曜日(祝日の場合は翌平日)
料金一般:1000 ( 800 )円 / 大高生・65 歳以上:800( 600 )円
*()内は 20 名以上の団体料金。
*中学生以下無料・障がい者手帳をお持ちの方(または障害者手帳アプリ「ミライロID 」提示)とその介添者(1 名)は無料
主催市原湖畔美術館[指定管理者:(株)アートフロントギャラリー]

カタログ

本展の全容をおさめた図録を発行します。
会場風景および出展作品の写真のほか、河口本人のテキスト、中原佑介による「関係―無関係」(『関係と無関係―河口龍夫論―』現代企画室、2003年より再録)、河口作品を見続けてきた市川政憲、大澤真幸による書き下ろしテキストなどを収録。
デザイン:木村稔将
図録発行時期:2026年11月中旬