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2024年度第3回銅版画を知る―深沢幸雄の作品からみる技法と表現

2024.10.01.Tue.

- 2025.01.13.Mon.

深沢は、1949年に東京美術学校(現東京藝術大学)を卒業後、1950年に市原市鶴舞へ移住し、そこにアトリエを構え精力的に制作していた市原市にゆかりある作家です。
本展では、深沢の銅版画21点と実際に制作のために使用していた工具や銅版を公開いたします。銅版画の多種多様な技法に焦点を充てることで深まる、深沢の作品変遷をお楽しみください。

見どころ

《骨疾E》/ 深沢幸雄  1955 年

初期の作品にみられるメゾチント

深沢の初期の作品からは、銅版画でもポピュラーな技法であるメゾチントが使用されています。メゾチントとは、ベルソーと呼ばれる道具でベースとなる銅板に細かい凹凸を付け、そこにインクが引っ掛かりビロードのような質感を表現する技法です。

《記録(赤)》/ 深沢幸雄 1964年

メキシコ期にみられる多様な表現

メキシコ訪問を経て変化した深沢の作風はサルファチント(銅版上で硫黄を燃やしケロイド状にする)やシュガーチント(砂糖の飽和溶液を使用)などといった技法の多様性にもその影響が表れています。

《想念と渦/詩人CNの印象》/ 深沢幸雄 2007年

洗練された後期の作品群

深沢の晩年の作品群は、銅版画の基本的な技法が用いられ初心に帰ったようでもありますが、数々の試行錯誤を経て銅版画の世界を切り拓いてきた深沢の高い技術力をみることができます。

プロフィール

基本情報

開館時間平日/10:00~17:00、土曜・祝前日/9:30~19:00、日曜・祝日/9:30~18:00(最終入館は閉館時間の30分前まで)
休館日毎週月曜日(祝日の場合は翌平日)
入館料企画展のチケットで、同日に限り、常設展示もご覧いただけます。
※ただし10/1(火)~18(金)は、企画展示入れ替え期間のため、常設展示のみの開催となります。(入館料:一般:200(160)円、大高生・シニア(65歳以上):100(80)円、中学生以下無料)
※10月5、6日は市民の日に伴い入館無料。